マスク25万枚回収

NY州政府が配布

「有効性に疑問ある」

 ニューヨーク州保健局はこのほど、コロナの感染対策のために学校や図書館などの公共施設に配布した約500万枚のKN95マスクのうち25万枚は「有効性に疑問がある」として、回収すると発表した。回収するのはモンロー郡に配布した18万枚、マディソン郡への3万枚、ナイアガラ郡への3万6000枚。

 KN95マスクは中国が認定している医療用マスクで、米国の基準で認定されているN95同様、コロナウイルスに対し高い遮断性を持っているとされる。CDC(米疾病対策センター)は当初、医療従事者用が不足するとしてN95やKN95マスクの一般人への使用推奨を控えていたが、感染力の強いオミクロン株の蔓延で一般の人にも推奨することを検討している。しかし現在、米国で流通しているKN95は偽物であることが多く、CDCによれば約60%が基準を満たさない不良品だという。

(写真)NY州政府がKN95として配布し、安全性上問題があるとして回収対象となったマスク。透けて見えるほど薄く、形状も本物と異なる。

マスク最強はN95

CDCがガイドラインを刷新
外科手術用やKN95も合格

 米疾病対策センター(CDC)は1月14日、新型コロナウイルス感染対策の一環であるマスクと呼吸器のガイドラインをアップデートし、マスクまたは呼吸器の着用は感染防止の上で非常に重要な役割を果たすことを述べた。加えて、重度の疾患を持っている人や新型コロナウイルス患者の看護をしている人、また混雑した公共交通機関を長時間使用するなど感染リスクが高い状況においては、保護力の高いマスクと呼吸器の着用を推奨している。

 マスクと呼吸器は種類と使い方により保護力のレベルが異なり、国立労働安全衛生研究所(NIOSH)の承認を得たものを、顔に正しくフィットさせて着用すると最高レベルの保護力を発揮する。N95の呼吸器はNIOSHの承認を得ており、正しく着用した場合の保護力は最も高い。

 続いて外科手術用サージカルマスクとKN95、その次に層状の細かく織られた製品。緩く織られた布製品のマスクは最も保護力が小さいとされているが、サージカルマスクの上に着用して保護力を高めることは可能だ。2歳以下の子供にマスク、呼吸器の使用は未だに推奨されていない。マスク、呼吸器の使い方、品質基準等の詳細は次の通り。https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prevent-getting-sick/types-of-masks.html