イブラ音楽財団カーネギーホールで公演

デヴィ・スカルノさんが名誉会長

 イブラ音楽財団主催の2023年度ニューヨークアワード音楽会が9日夜、カーネギーホールで開催された。同財団は1990年にデヴィ・スカルノ氏を名誉会長に、イタリア人ピアニストのサルバトーレ・モルティサンティ氏によって、ニューヨーク市で創設された。同財団は、年齢 ・音楽大学卒業や有名教援の推薦状などを問わず、また経済的な理由などで機会を得られない才能溢れるアーティストを発掘・育成・アシストすることを目的に作られた。毎年6月末から7月初頭にかけて、シチリア島のローマ帝国時代の古都イブラに於いて、200人程のコンテスタントが世界中から集まり、2週間に渡ってコンクールを開催する。「イブラ・グランド・プライズ」を与えられた優勝者と入選者には、カーネギーホール、リンカーン・センター、国連のダグラス・ハマーショードル・ホール、NYのカサ・イタリア大学などでのコンサートの機会と、奨学金に相応する応援をしている。

 今回日本から招待されて舞台に立ったのは、ギタリストの岩松知宏さん(34)、バスーン奏者の宮崎航大さん(23)、バスの杉尾真吾さん(32)、チェロ奏者の渡邉伶音さん(14)の4人。デヴィ夫人とニューヨークでの古くからの友人で、ラジオパーソナリティーとして活躍する青木恵子さんも会場とレセプションに駆けつけ、旧交を温めながら共に音楽会を盛り上げた。参加者たちはニューヨークのカーネギーホールでニューヨーカーそのものともいえる社交界や音楽関係者らの前で思い切り歌や演奏を披露できたことに大満足の笑顔を見せていた。

(写真)カーネギーホールのコンサート後、五番街のユニバーシティークラブで開かれたディナーで青木恵子さん、出演者らと歓談するデヴィ夫人(中央)