新作ブロードウエーミュージカル BE MORE CHILL

甘ずっぱい青春劇

ブロードウエーミュージカル「ビー・モア・チル(Be More Chill)」が10日からライシアム劇場(西45丁目149番地/6番街とブロードウエーの間)で始まった。4年前に地方劇場で一か月弱の公演を終えた後、キャストアルバムをリリースしたが、その後の予定は何も決まっていなかったこの作品。それがなんと97週経ったところで、突如ビルボードのキャストアルバムチャートに浮上し、関係者を驚かせた。人気を支えたYouTubeで流れる本ミュージカルの楽曲ビデオやアルバムのストリーミング回数はこれまで3億回を超える。オフ・ブロードウエーでもブロードウエーでも上演されていない2017年の段階ですでに「ハミルトン」に続いてTumblr上で最も話題にのぼったミュージカル第2位と発表され、特に10代の若者達から前代未聞の熱い支持を受けた。

ギアリングさんと吉井さん

その熱気を受け、昨年オフ・ブロードウエー公演が行われ、全9週のランは瞬く間にソールドアウト。「ブロードウエーの シンデレラ・ストーリー」(Variety)と呼ばれるほどの異例の早さで、その公演期間中にブロードウエートランスファーも決まり、ファンのみならず業界関係者からも注目が集まっている。
冴えない高校生の主人公ジェレミーは、同級生のクリスティーンに密かに思いを寄せている。ある日、学校のいじめっ子に日本製だと言われる超クールになれるSQUIP (スクイップ)というスーパーコンピューター入りのピルの存在を聞き、試してみると、見る間にクールな人気者になっていく。「リトル・ショップ・オブ・ホラーズの酸味を隠し味で効かせ」(New York Magazine) 、アメリカン・グラフィティの青春ストーリーを現代にアップデートして劇場版にしたような本作品。筆頭プロデューサーのジェリー・ギアリングは「思春期の感情を素直に表現できる気分にさせる」作品と呼び、共同プロデューサーの吉井久美子さんも「高校生のストーリーでありながら、その根底にあるのはとても普遍的な「受け入れられたい」と願う、誰しもが持つ気持ち。日本そして世界の皆さんに観ていただきたい」と太鼓判を押す。脚本はジョー・トレイス、演出はスティーブン・ブラケット、作詞・作曲はジョー・アイコニス。(三浦)http://bemorechillmusical.com/