【編集後記】7月10日

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が8日、東京と埼玉、千葉、神奈川の1都3県で行われる五輪競技を無観客で開催すると発表しました。4年に一度しかない五輪は選手にとっては当然開催してほしいものですが、新型コロナは一年延期された五輪の最終予選にも大きな影響を与えました。野球で6月のメキシコでの最終予選を強豪の台湾やオーストラリアが辞退。陸上もアフリカ選手権が中止、ボクシングや水泳の世界最終予選なども断念。これにより五輪出場のチャンスを逃した選手が出ることとなりました。開催国として予め参加枠のある日本は有利で、米国の陸上チームが千葉での合宿を中止にするなど各国の選手団がコロナ禍で調整に支障が出ているなか、今大会は、日本のメダルラッシュも予想されています。国民の多くが開催に消極的と言われる東京五輪ですが、そんな中での日本選手の活躍、世界から集まったアスリートたちの力闘ぶりを、お茶の間のテレビやネットで見ながら応援することに異を唱える人はいないはず。度重なる緊急事態宣言に、いきあたりばったりだと政府への不満が野党で高まっているようですが、誰もが前代未聞の中での試行錯誤をしながらのコロナとの戦い、五輪の開催です。後からではなんとでも言えますが、大会関係者は連日の「未知との遭遇」にそれなりに懸命にやっているはず。日本人ですから五輪選手並みに頑張っているはずです。緊急事態宣言が出ても一向に人出が減らない渋谷の交差点の映像を遠くニューヨークで見ていると、日本の国民自体も、コロナをナメてるんじゃなのかとも思えます。少なくとも60万人が犠牲となった米国、1日に1000人以上が死亡するという地獄を見たニューヨークから、そんな思いでコロナ五輪を見守っています。ニューヨークでは今マスクも外れて日常が戻ってきていますが、一番大変な時に、夜に路上飲みして騒ぐ人はこの街にはいませんでした。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)