編集後記 2月2日号

みなさん、こんにちは。ニューヨークはめちゃくちゃな寒さです。アスファルトの道路が雪も降っていないのに真っ白に氷結しているのを昨晩、久しぶりに見ました。ミネアポリスではマイナス華氏28度(氷点下摂氏 マイナス32度)、体感温度は同53度(同マイナス43度)と体験したことのない寒波だったようです。ニューヨークも今朝は摂氏で氷点下14度でした。来週は少しは平年なみに戻ってくるようです。さて、話は変わって、今週号では、日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)が、29日午後、イーストビレッジで日本料理の調理技能認定制度に関する講習会を開催した記事を掲載しています。JROは海外における日本産農林水産物・食品の積極的な活用を図るため、その担い手となる日本料理の知識と調理技術を習得した外国人日本料理人の調理技能認定制度の普及と啓発に努めているそうです。13年前に同じくJROがこの活動を始めた時には、料理人ではなく、店に対して、認定のシールを貼るというようなことをしようとして、レストラン関係者から「格付けみたいなものはいらない」と大反発を受けた経緯がありました。背広を来た日本人の2人ずれが店に入ってくると「すしポリスがきた!」と従業員が緊張したそうです。今回は、その過去の反省からか、店にではなく、料理人認定資格を与えるという制度に変えました。たしかに、肉を切ったまな板でそのまま魚や野菜を切ってしまうような店があったり、鮮魚の寄生虫の処理など日本食料理人として知っておかなくてはならないことを外国人に教えていくことは大切ですが、今回の料理人の認定にもまた格付けが「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」とあって、やれやれまた13年前のようなことにならないといいなと説明を聞きながら思ってました。日本国内に目をむけても労働人口が減ってきて、外国人がコンビニだけでなく日本食調理師として活躍する時代も迫っているなかで、海外における今回のJROの取り組みがモデルケースとして日本の板前さんの国際化のツールとして持ち帰ることができるのか、試金石となりそうです。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)