NY日系人会晩さん会

助けあって115年

 ニューヨーク日系人会(JAA、佐藤貢司会長)は12日夜ハーバードクラブでJAA115周年記念晩さん会を開催した。会長の開会の挨拶に続き、ニューヨーク総領事の森美樹夫大使が祝辞を述べた。

 当日は、企業のコミュニティーリーダーシップ賞が三菱UFJ銀行(MUFG Bank Ltd)に贈られた。MUFGはJAAの奨学金、東日本大震災、米国同時多発テロなどのコミュニティーのボランティア活動に長年にわたり積極的に貢献してきている。個人でのコミュニティーリーダーシップ賞はJAAの会長を6年間務めた弁護士のゲーリー森脇JAA終身顧問にスーザン大沼名誉会長から授与された。

 登壇した米州MUFGホールディングスコーポレーションの小森谷正敏取締役会会長は、受賞への感謝の言葉を述べた後、次世代へのサポートについてスピーチした。同社が『世界が進むチカラになる。』をモットーに携わっているJAA奨学金プログラムで「今日の紛争や複雑な世界の対立の答えを求められる明日のリーダーである若者たちを支援できることを光栄に思う」と述べた。また、プロジェクト弁当や3・11や9・11の追悼イベントなどのボランティア活動においては喜んでJAAと協力しているとし、日本のことわざ、「情けは人のためならず」を日英語で紹介した。 

 パンデミック期間中、弁当プロジェクトで多大な貢献をしたヨシダレストラングループの好田絵里奈さんと北米伊藤園のエグゼクティブ・バイス・プレジデントのロナ・ティソンさんに2020年度のコミュニティーリーダーシップ賞がスーザン・マコーマック副会長から授与された。 

 JAAにとっては大きな募金活動ともなる晩さん会で、当日はハーバードクラブ名物の大きなクリスマスツリーの下で、170人の参加者がディナーを楽しみながらニューヨーク混声コーラスのクリスマスソングや、クニ・三上バンドのジャズ演奏とメグ・ジョンソンの歌声を楽しんだ。

 また、NY日系人会の方向性をリードしてきた理事のスキ・ポーツさんの88歳の誕生日をお祝いした。 

 最後に野田美知代事務局長が登壇し、「コロナ期間中の2020年5月4日から21年5月27日までに4200個のお弁当を日系シニアに届けることができました。プロジェクト弁当から学んだことは、有事の際に日系社会が総領事館を中心に協力して助け合えるということです。9・11の時はどうしていいのか分からなかったが、3・11を乗り越え、助け合って115年を迎え、これからもコミュニティーに寄り添った活動をしていきます」とクロージングの挨拶をした。

 JAAは、来年1月に同じビルの5階に引っ越す予定だ。

(写真上)クリスマスツリーの下で170人が参加した晩さん会