抽選で米国永住権

応募受け付けをスタート

 米国務省は9月30日、永住権抽選プログラムDV2022を発表した。移民数が年5万人以下の少ない国からの移民を増やす目的で毎年行われているもの。正式名称はDiversity Immigrant Visa Program(移民多様化ビザプログラム)で、今回は抽選で5万5000人に永住権(グリーンカード)を与える。2019年は約1470万人が応募し、約10万人が当選した。辞退する人や不適格者、写真や提出書類の不備も多いため倍近い当選者数にしていると見られる。日本も対象国に入っており、2018年は日本人2万8595人が応募し、263人が当選した。

 応募期間は、10月7日(水)正午(東部夏時間)から11月10日(火)の正午まで(東部標準時間)。応募は一つのみで、2つ以上応募した場合はすべて無効となる。応募資格は本人または配偶者が対象国で生まれた人。対象国生まれでなくても両親のいずれかが対象国生まれであれば応募できる。学歴は高校卒業か、中学卒業後、過去5年以内に国務省が定めた職業の経験が2年以上ある人。また犯罪歴がないことなどが条件となる。

 応募方法はオンラインhttps://dvprogram.state.gov/にある応募サイトからのみ。写真が必要で、カラーで顔部分が22ミリから35ミリの間、もしくは写真全体の高さに対し50%から69%の間に収まるようにしなければならないなど細かい規定がある。またファイル形式はJPEGで600×600ピクセル、240キロバイト以下などの決まりがある。毎年、写真が不適切で失格となるケースが相当数あると言われているので注意が必要だ。

 世界の大多数の国が移民数年間5万人以下であり、ほとんどが永住権抽選プログラム対象国となっている。対象でないのはバングラデッシュ、ブラジル、カナダ、中国(香港含む)、コロンビア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、インド、ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、英国(北アイルランドを除く)とその属領地域およびベトナム。