NY核シェルター時代

ロシアの使用に備えて
NY市が説明の動画を公開

 ニューヨーク市緊急管理局は11日、核兵器による攻撃を受けたとき、住民が取るべき行動を説明した動画を公開した。

 緊急管理局は「ニューヨーク市や近郊で核攻撃が発生する可能性は非常に低いが、安全を確保するための手順を知っておくことは重要だ」と指摘している。アダムス市長は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて作成したものであることを明らかにしており、プーチン大統領が核兵器使用も辞さない姿勢を示していることを念頭に置いた対応と見られる。

 動画は90秒ほどで、黒い服の女性が「ビッグアップル」(NY市の愛称)に核兵器による攻撃があったらどうすればいいのかを説明をしていく。「どうして、どのようにして、このようなことが起きるかは尋ねないでください」と断りを入れたのち「3つの重要なステップがある」と説明が開始される。ステップ1は「すぐに屋内に避難すること」で、窓から遠く離れた場所に移動すること。車内に留まるのは薦められないとしている。

 ステップ2は「室内に留まること」で、建物の窓と扉をすべて閉め、可能な限り建物の奥にいるようにし、地下室があればそこに隠れることとしている。爆発時に屋外にいた場合は、放射性物質が付着したすべての服をポリ袋などに入れ、すぐに石鹸やシャンプーを使いシャワーで体を洗い流すことしている。

 最後のステップ3は「メディアからの最新情報を得ること」で、安全であると公式発表があるまでは外にでないこととしている。ニューヨーク市の無料の公式緊急通信プログラムであるNotify NYCへの登録も求めている。 

 旧ソ連陣営と西側が対立した冷戦時代は、こうした核攻撃に関する公共広告はもちろん避難訓練も行われていた。ニューヨーク市内に1万7千か所以上の核シェルターが設置されていた時期もある。

対応すべき3つのポイント
(1)すぐに屋内に避難を
(2)室内に留まること
(3)最新情報の入手を