略奪と暴動

「デモを悪用」クオモ州知事会見で激怒

 抗議活動が過激化しているのは、新型コロナウイルスによる外出制限や景気が悪化したことへの不満が背景にあるとの指摘がある一方で、暴動を煽っている勢力がいるとの見方がある。

 ニューヨーク市警の情報・テロ対策を担当するジョン・ミラー副本部長は31日、「暴力行為を意図的に起こそうとする無政府主義グループとつながりのある者が多くいる」と述べた。

 クオモ州知事は2日、ニューヨーク市も6月8日(月)に経済再開の第1段階へと移行する見通しを発表した一方、新型コロナウイルスの問題に関してはうまく対処してきたとしながらジョージ・フロイド氏の死によって引き起こされた怒りに基づく抗議活動と犯罪行為・略奪に関する問題について「抗議活動と犯罪行為は分けて考えなくてはいけない。暴徒はデモを悪用している。抗議活動に参加する人は怒って良い。彼らの抗議活動は平和裏に実施されているし、今まで解決されなかった問題の解決を求めているだけである」と述べている。

(写真)略奪された衣料品店内(1日午後、ソーホーで、写真・小味かおる)