鳥インフルエンザ流行

米農務省「鶏肉と卵は適切に調理を」

 今年に入り、アイオワ州はじめワイオミング州からメイン州にかけて鳥インフルエンザが流行しており、3月末までに約1700万羽の鶏や七面鳥が殺処分にされた。

 流行しているのは鳥インフルエンザA(H5N1)で、鶏、七面鳥、アヒル、ガチョウなどの鼻汁、唾液などの体液や糞便を介して感染する。伝染力が強いうえ、感染した鳥類は高い確率で死亡する。野鳥を含む19の州で確認されており、日本の農林水産省は4月1日より米国からの生きた家禽、家禽肉などを一時輸入停止にした。

 まれではあるが感染した鳥に濃厚接触すれば人に感染することがある。米農務省(USDA)によると、米国では人が鳥インフルエンザに感染した症例は確認されていない。カナダで一人感染例があり死亡している。日本でも人への感染性はないが、世界保健機関(WHO)によれば2003年以降、インドネシアで200人が発症し、うち168人が死亡するなどアジアや中東、アフリカで感染例がある。人から人への感染は確認されていない。米農務省(USDA)は、適切に調理すれば鶏肉も卵も危険はないとしている。物価への影響だが、2014〜2015年の流行の時も卵の価格が上昇した。すでに卵や鶏肉の価格が上昇している。一方、日本では、北海道が5日までに、札幌市内で見つかったキタキツネ1匹の死骸から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5型)を検出したと発表した。 環境省によると、哺乳類の感染確認は国内初。 同ウイルスに感染したカラスを食べたことが原因とみられる。