「日本式カレー」出番ですよ!

米国での普及拡大目指しNYでセミナー

エスビーとハウスがレシピ紹介

 寿司、ラーメンに続けーとばかりに、ニューヨーク日本食レストラン協会は2月26日、ジャパン・ソサエティーで、全日本カレー工業協同組合(本部東京都)と共催して日本式カレーセミナーを開催した。当日は、日本から同協会理事長の小形博行エスビー食品株式会社代表取締役会長が来米して講演した。(写真上)講演する小形理事長

 ニューヨーク地区でカレーライスを提供する日系レストラン関係者ら40人余りが参加して、寿司、ラーメンに続く第3の日本の国民食としての期待が高まる日本式カレーライスの魅力について理解を深めた。

 セミナーでは、日本のカレーの歴史、インドやタイのカレーとどう違うのかなどの点について解説がなされた。それによると日本にカレーが伝来したのは今から150年ほど前の1870年でライスカレーとして広まり、1905年には国産カレーパウダーができ、カレーうどん、そばなども食堂のメニューに加わって大衆化され、半世紀をかけて外食産業で醸成されたのち日本の国民食に発展した。1927年にはカレーパンが登場し、1950年には現在の固形カレールーが市販された。

 小形理事長は、世界の旅行者が投票して決めるテイストアトラス社の「世界の伝統料理番付」で日本のカレーが世界一位になったことを紹介し「一度食べたらまた食べたいというポテンシャルの高さが証明されている。ニューヨークは世界の食のトレンド発信地なので今後、日本式カレーの文化の発展に一緒に取り組んでいきましょう」と会場に集まった参加者に呼びかけた。

 米国でカレー製品を販売しているエスビー食品、ハウス食品、今後対米進出を計画しているエム・シーシー食品がそれぞれ自社の商品説明を行った。

 セミナーの後は、会場に試食コーナーも設けられ、レストラン日本がエスビーカレーを使った松井カレーとさばカレーを、ブルックリンの和参がハウス・ジャワカレーでキノコのグアニル酸の旨味を使ったカレーを紹介した。エム・シーシー食品は、TICレストラングループのカレー店で出しているレシピーなどを披露した。