ほくほく会追悼式 被災地からレポート

 ほくほく会主催の第8回「3・11追悼式」が3月10日(日)午後1時30分から、NY日系人会館(西45丁目49番地11階)で開催された。 
 ほくほく会はNYとその近郊に暮らす東北6県と北海道出身者によって構成される連合会。追悼式は2011年の東日本大震災直後から現在にいたるまで各県がそれぞれ幹事県となり、犠牲者への哀悼の意を表し毎年開催している。今年度の幹事県は山形と宮城。
 式典は2部構成で、第1部はニューヨーク日本総領事の山野内勘二大使の挨拶、各県人会からの被災地報告、読経と黙祷。第2部はほくほく会ゆかりの合唱団「JCH・とも」の歌と「民舞座」による東北の踊りが披露された。
 山野内大使は、災害発生時、首相官邸で48時間寝ずに対応したこと、今なお多くの被災者が不自由な生活を強いられていること、知恵と情熱で復興に向けて心のケアも大切と述べ、2020年の東京五輪、パラリンピックで、日本の防災の知恵が世界の役に立つとして「Friend in need is friend indeed.」と話した。
 佐々木健二郎宮城県人会会長が、戦争と災害について語り、平和を守ることが大切だと訴えた。このあと被災地からのレポートが行われた。福島県に研修に行った藤原奈々さんがホームステイした体験を紹介、宮城県仙台市出身の白田正樹さんが、「400年の時を越えて、被災地女川サッカーユースチーム」と題して被災地女川の少年サッカーチーム、コバルトーレ女川がスペインに遠征試合することを発表した。釜石宝来館の女将、岩崎昭子さんが、ビデオメッセージでニューヨークの追悼集会に感謝の言葉を述べ、映像を見せながら復興の現状を語った。