和製ボストンポップス世界へ

シンガーソングライター、作曲家、編曲家、ピアニスト

佐藤美紀子さん

 少女時代、赤い鳥の「翼をください」がすでに合唱曲になっていて大好きになり、この曲を人前で歌ったり、ピアノで弾いたり、アレンジや作曲して遊んだりするのを楽しんでいた。自然と「音楽を作る人になりたい」という夢を持った。3歳からピアノを始め、気づいた時には音楽に触れ楽しんでいた少女時代の夢の通り、道を究めるため、作曲専攻で東京音楽大学へ進み、卒業。同大学大学院を修了してから、舞台演劇などの音楽を作ったり、コンサートをしたりしていたが、ジャズを歌い始めたころから、やはり、アメリカで学びたいと、2017年にバークリー音楽学院へ留学、今年首席で卒業した。

 「バークリーは、世界中から音楽家が集まってきていて、大きな刺激になり、そこで学んだ音楽スキルなどはもちろん、何より、そこで出逢った音楽家、友人達がかけがえのない宝物となった」という。活動の場をグローバルに広げながらグラミー賞/ラテン・グラミー賞ノミネート者達と作りだしたサウンドを、アメリカから8月に初シングル「My/Wishes for You」を出し、9月にはオンラインで開催された国連音楽祭に参加して美しい歌声を披露、さらに楽器編成を増やした全曲オリジナルのアルバム「Mikiko’s World」を11月にリリースとまだまだコロナ禍で世界的に厳しい状況が続いているなか、精力的に活動を続ける。

 今現在、ボストンで歌のワークショップ開催や作曲作品提供、コンサート出演などの音楽活動を続けている。コロナ禍以前は、ボストンでリサイタルやショーなど、友人のミュージシャン達としたり、今回リリースしたアルバムも、レコーディングプロジェクトとして、スタートさせたがその直後に、コロナで全てロックダウン。学校や街が機能しない中で、プロジェクトを続けようとしても人が集まれる場所がないという事は、皆んなでリハーサルやレコーディングをしたりする場所がないという事。そんな中、友人達も卒業し、それぞれの国に帰ることになったり、環境が変化していく中で、「私はこの人達との音が欲しいんだ」という強い気持ちが、当時オープンしている数少ないスタジオを探し出してレコーディングを遂行させる原動力となった。友人ミュージシャン達の協力や支えがあって、2年がかりで、形になったアルバム。コンサートも計画中だ。「早く皆さんの前で歌いたいですね」と意欲を見せる。横浜市出身。(三浦良一記者、写真は本人提供)

Official Website mikikosounds.com