寒い冬の遠足は水族館へ 家族や友人、カップルで!!

 日本式の時候の挨拶では「小川の水もぬるむ」3月だが、ニューヨークはまだまだ寒さ厳しく、春は遠い。3月の休日、一日中家でゴロゴロするのはもったいないが、スキー、スケートに行くのは億劫だし、公園を散歩するには寒い…、そんなあなたにおすすめなのが水族館! 子供と一緒に、あるいはカップルや友人同士で楽しめること間違いなし。

■ノーウォーク・マリタイム・アクアリウム
 グランドセントラル駅から電車で約1時間。サウス・ノーウォーク駅下車、徒歩約15分。車ならホワイトプレーンズから約30分。1988年オープンの水族館は1860年代建造の鉄工場を修復改築したもので、入り口から展示場に向かう通路の木製の床や上部の鉄製の梁など、旧工場のオリジナルが残されている。後述のミスティック水族館に比較すると規模は小さく、地味な雰囲気ではあるが、エイをはじめクラゲやヒトデなどの水棲生物を直に触れる水槽がいくつかあり、子供も大人も腕まくりして、キャーキャー騒ぎながら楽しんでいる。おさわりコーナーで一番賑わっているのは「エイとサメのおさわりプール」。低めの水槽で泳ぐエイとサメを上から触れるのだが、特にエイは人馴れしていて、向こうからこっちに寄って来て水面から顔をヌーっと出して観客を喜ばしてくれる。
 おさわりはできないけれど人気者なのがアザラシ。室内と屋外の両方からアザラシのひょうきんな動きを観察できる。そしてノーウォーク水族館自慢の展示がクラゲ。各種クラゲのほかクラゲの変性の展示、クラゲを世話する飼育員の仕事ぶりも間近に見られ、一通り見学すると気分はもうクラゲ博士だ。
 また、水族館併設のIMAXシアターではテーマが異なる映画を随時上映していて、映画代も入館料に含まれているのがうれしい。現在は「Oceans: Our blue planet」「Panda」「Backyard Wilderness」の3本を上映。3月15日(金)からは「Superpower Dogs」も始まる。 
The Maritime Aquarium (10 North Water St. Norwalk, CT 06854)
開館時間:午前10時から午後5時まで(7月1日からレーバーデーまでは午後6時閉館) 
入館料:大人(13〜64歳)24ドル95セント、子供(3〜12歳) 17ドル95セント、シニア(65歳以上) 22ドル95セント
休館日:感謝祭、クリスマス(各前日は午後3時閉館)詳細:www.maritimeaquarium.org/
■ミスティック・アクアリウム 
 ペン駅からアムトラックで約3時間、ミスティック駅下車、バス(SEATルート10)で約10分。車ならホワイトプレーンズから約2時間。ロングアイランド海とミスティック川に面した町ミスティックはかつて港町として栄え、現在は米国北東部最大のマリタイム(海事)博物館があることで知られている。
 水族館は1973年にオープン、99年に52億円を投じた大規模な増改築が行われ、ベルーガ(白イルカ)展示場を増設。ベルーガはガラス越しに眺めている子供の正面にやって来て、その子供の目をじっと覗きこんだり、からかうような仕草をしてダントツの人気を誇っている。ほかにアシカとアザラシ、アフリカペンギンも多数飼育されていて、アシカショー(と言っても日本のアシカショーとは趣が随分異なるが)も開催している。
 ノーウォーク水族館同様、サメやエイに触れるコーナーをはじめ、米北東部に生息する魚類、カラフルな熱帯魚、カエル各種のほか恐竜好きの子供のために恐竜コーナーもあって盛りだくさん。現在4Dシアターでは「シャーク」を上映中。立体映像に照明効果が加わり、まるで海中にいるかのような臨場感が体験出来る。車でも電車でも往復に時間がかかるため、一泊して水族館とマリタイム博物館両方を見るのも一案。Mystic Aquarium (55 Coogan Blvd, Mystic, CT 06355)
開館時間:午前9時から午後4時50分まで(4月1日からレーバーデーまでは午後5時50分閉館) 
入館料:大人(13〜64歳) 36ドル99セント、子供(3〜13歳) 26ドル99セント、シニア(65歳以上) 31ドル99セント。入館料に4Dシアターまたはブルーシアター入場券がついたバリューチケット:大人(13〜64歳) 40ドル99セント、子供(3〜13歳) 30ドル99セント、シニア(65歳以上) 35ドル99セント
休館日:感謝祭、クリスマス 
詳細:www.mysticaquarium.org