ジャズトライアングル65-77、大使公邸で演奏

ライブで配信し、音楽家支援

 新型コロナウイルスの感染拡大により、演奏の機会を失った音楽家を支援するためのコンサートが10月30日夕、ニューヨーク総領事の山野内勘二大使公邸で対面とオンラインのハイブリッド方式で行われた。

 演奏したのはニューヨークで活躍する3人の日本人音楽グループ、ジャズトライアングル65-77。フルート・深澤晴奈、ナイロン弦ギター・小田村愁、コントラバス・山本章弘の楽器編成で、ジャズの即興性と室内楽的な繊細なアンサンブルとを融合させた「チェンバー・ジャズ」を披露した。

 当日は、ソーシャル・ディスタンスを守るため、観客として日米文化関係者9人が招待され、3人が織りなす綿密なアンサンブルとハーモニー、アコースティックサウンドを楽しんだ。演奏は総領事館から動画ライブ配信された。

 ギターの小田村愁は「演奏は客席とのキャッチボールなので、実際に目の前で聞いていてくれる人がいることが、こんなに嬉しいものだということを改めて実感した」と久々に人前で演奏した喜びを語った。

 主催した山野内大使は「サタデーナイト・ライブではないが、毎月第3金曜日夕は、フライデーコンサート・フロム・ザ・アンバサダーズ・レジデンスと題して、色々な音楽家を招いてライブ配信したい」と意気込みを語った。配信のための機材も新たに整備するという。2階には、先日、日本クラブが主催したWEB公募美術展入選の中から大使賞に選ばれた作品7点もアートギャラリーさながらに飾られ、来場客の目を来年2月まで楽しませている。コロナ収束が見えないなかで、美術、音楽などのアート支援を通じた日本文化発信活動が公邸を舞台に繰り広げられている。

(写真)大使公邸で演奏するジャズトライアングルの3人(10月30日夕)