輝く未知の世界 The Call of the Wild

 未開の地を目指すソーントン(フォード)とバック
PHOTO : Twentieth Century Fox

 米作家ジャック・ロンドンの同名小説(邦題・野生の呼び声)の映画版。19世紀末、カナダ・ユーコンのクロンダイク・ゴールド・ラッシュ時期にカリフォルニアでさらわれた飼い犬バックがカナダでそり犬となり、冒険家ソーントンと未開の地を目指し、やがては自分の奥底にあった野生に目覚める冒険物語だ。

 人気小説だけに何度か映画化されているが今までと大きく異なるのはバックをはじめとする動物がCGIである点だ。「ライオン・キング」(19年)のリアルすぎる動物たちと同様、見た目は本物と変わらない。が、CGIによる彼らの「演技」は躍動感に溢れ、物語を数倍もおもしろくスリリングにする。 

 もちろん本物の犬がうまい具合にそうした動作や表情をするわけはないので違和感を覚える人もいるが、俳優との「共演」も自然で動物でCGIを使うのは個人的には賛成だ。第一、危険なシーンも動物愛護団体から虐待クレームが来ることもない。ただしバックだけはシルクドソレイユのパーフォーマーを使ったモーションキャプチャとCGIをミックスしたハイブリッドでこれも新たな技術として今後ますます広がっていくだろう。

 出演はハリソン・フォード、ダン・スティーブンスら。監督は「How to Train Your Dragon」シリーズ(ヒックとドラゴン)のクリス・サンダース。

 セントバーナードとスコットランド系牧羊犬の雑種バックはカリフォルニア州サンタクララバレーでミラー判事の家のペットとしてかわいがられていた。しかしある日、さらわれ犬の仲買業者に売り渡され、結局、逃げ出した後にクロンダイク地方で郵便を運ぶ犬ぞりの一員に加えられる。

 体は大きいがそりを引いたこともない上に雪の上を歩いたこともない。初めは列を乱し足手まといになるがバックはぐんぐんと力を付け学んでいく。

 ハラハラするシーンも満載でソーントンとの間に生まれる友情は大自然の中で大きく羽ばたく。1時間50分。PG。     (明) 

https://family.foxmovies.com/movies/call-of-the-wild


■上映館■
AMC Loews 34th Street 14
312 W. 34th St.
Cinepolis Chelsea
260 W. 23rd St.
AMC Loews Kips Bay 15
570 Second Ave.