日本画の大竹寛子 蝶と花舞う瞬間

 日本画家、大竹寛子の作品展がウォーターフォールギャラリー(東80丁目170番地)で始まった。大竹は東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業。2015〜16年に文化庁新進芸術家海外派遣制度によりニューヨークに滞在、NYでの展示会は4度目となる。
 日本画の伝統的な技法を基に箔や岩絵具を用いて新たな表現を展開し、世界で高く評価されている。大竹がモチーフとして扱う蝶や花に重ねるイメージは、常に流動的な現在の瞬間。流動的な瞬間の中にこそ恒常的な精神があるのではないかという想いを表現している。また、今月初旬には日本でローマ教皇(法王)フランシスコの来日に合わせ、自作の日本画「psyche(プシュケ)」をローマ法王庁大使館(千代田区)を通じてバチカンに寄贈した。東日本大震災の被災地への鎮魂の祈りを込めて青いチョウを描いた作品。ローマ教皇は来日中、同震災の被災者との交流も予定しており、彼女自身も「作品を見て共感していただける部分があれば光栄」と話していた。来年1月25日(土)まで。(植山慎太郎、写真も)
 入場無料だが要事前予約。予約・詳細はウェブサイトwww.waterfall-gallery.com/を参照。