ゴッホを浴びる浸る

 デジタルアートでゴッホの作品を体験できる展示会「イマーシブ・ファン・ゴッホ」が9月まで、マンハッタン・ローワーイーストサイドにある7万5000平方フィートの巨大ウォーターフロントスペース、ピア36(サウスストリート299番地)で開催されている。

 同展ではデジタルアートの巨匠、イタリアのマッシミリアーノ・シカルディにより制作された映像を壁や床に投影した空間でゴッホの作品世界に入る体験ができるもの。世界中で開催されており、これまでで最大となる。「星月夜」「ひまわり」「アイリス」などの名作に加え、ゴッホがジャポニズムの影響を受けたと思われる竹林や花魁の絵も登場し、「女涙の恨み節」の演歌が突如として会場に流れる場面もあり、感情の炸裂と色彩の映像表現で、観客は絵の中を回遊する魚になったような気分だ。入場料は39ドル99セント〜。チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.vangoghnyc.comを参照。

(写真)巨大に投影された作品をソーシャル・ディスタンスが取られた椅子や床のサークルに腰かけて楽しむ入場者(写真・三浦良一)