編集後記 11月7日号

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。大統領選挙が3日全米で行われ、各州に割り当てられた「選挙人」獲得を争い、全米538人の過半数270人以上を得た候補が当選するなかで、米東部時間5日午後4時30分現在の選挙人獲得数(NYタイムズ紙調べ)は、トランプ氏が214人、バイデン氏は253人と開票大接戦の終盤でバイデン氏が王手をかけています。一部報道ではバイデン氏264との数字も出ていますが、まだ確定ではありません。ペンシルベニア(選挙人20人)が「民主」で決まればバイデン当確となります。ただ今日中に勝者を決めるのは難しいようです。郵便投票の到着遅れや数の多さなどで混乱しており、トランプ陣営が裁判所に開票停止を求めて訴えを起こしているので保留になってしまっている票も出て来ているようです。また今現在、明日の午後まで開票結果を発表しないと言ってる州もあるので、早くて明日の午後か。バイデン氏も会見で「すべての票がカウントされるまで、辛抱強く待ちましょう」と言ってました。トランプ氏は昨日4日未明、勝敗未定の段階で「大きな勝利だ!」とツイッターに投稿し、午前2時過ぎに支援者を前にした演説で「我々はこの選挙に勝とうとしており、率直に言えば勝った」と事実上の勝利宣言をし、4日以降の集計の中止を求めるという前代未聞の展開となっています。そして今しがた、トランプ大統領が記者会見し、各州の開票現場で、公式立会人が遮断されて集計作業が行われたところがあり明らかな不正が行われたと批難して法的手段でこの選挙の違法性を明らかにすると述べました。一方的な会見で、記者団の質問には答えませんでした。「火事は最初の5分、選挙は最後の5分で決まる」と言ったのは渡辺ミッチーですが、この選挙、最後の5分が見えません。民主主義の一番進んだはずの先進国アメリカの選挙は、暴君がちゃぶをひっくり返すような発展途上国さながらのドタバタ選挙ドラマに一見、見えますが、事態の真相が明らかになるにつれ、一筋縄では行かない選挙の内幕が明らかになるのかもしれません。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)