【編集後記】9月25日号



 みなさん、こんにちは。ニューヨーク地区には、全日制の日本人学校が2つあり、先日、そのうちの一つ、ニュージャージー日本人学校(ニュージャージー州オークランド、菱沼省二校長、在校児童生徒数64人)で中等部7・8年生20人を対象にして行われた職業学習の講師に柄にもなく招かれ行ってきました。この学習は、勤労の意義を考える機会を持ち、将来の進路について考えるきっかけとすることを狙うというもので、実際の授業では、見出し部分を白紙にした新聞記事に見出しを付けたり、テーマを与えて短い原稿を書く練習をしました。生徒たちからは「自分の書いたものと実際の新聞を比べると、本物はシンプルで大事な所だけが書かれていることが分かった」「時間以内で書くことや限られた文字数で分かりやすく書くことが難しい」などの感想がありました。講義では「利害関係のないところで一歩下がって物事を客観的に捉え、社会を見つめてモノを自由に言うことが保証されている社会が健全である」と言うようなこと、「KY(空気が読めない)奴」などと言われるのが怖くて、自分の思ったことを人前で言えない子供がもしこの中にいたら、「100人中99人が『右』と言っている時に『皆さんが今見ているのは鏡の世界なので本当は『左』なんですよ、と知られざる真実という根拠を示しながら、人と違う意見を堂々と述べることができる職業がジャーナリストなんです。ですからもし自分がKYかもなんて思っている人がいたら、それは立派にジャーナリストになれる資格ですからね」などというようなことを言った記憶があります。まあ興味を持ってもらえたなら幸いですが。その様子は本紙今週号の14面、STUDENT LIFE面で掲載しています。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)