編集後記

【編集後記】

 みなさん、こんにちは。アメリカで日本語を学んでいる学生が多いようです。ハンター・カレッジの日本語・日本文化の専攻(マーヤン・バルカン・ダイレクター)は2023年に設立されました。同大の日本語教育プログラムは1986年に設立。現在1300人あまりの学生が日本語と日本文化を学んでいるそうです。日本語の読み書き、翻訳、会話などの語学コースに加え、日本の歴史、文学、演劇、伝統文化、現代文化、茶道などの文化コースも提供し、拡大を続けているというから驚きです。たまたま今週の月曜に、その専攻クラスで学生の皆さんとも少し話す機会があった中で、学生から「将来は新聞でどんなことをしたいですか」と聞かれたので「せっかくアメリカで日本語の新聞を出しているのだから、日本人だけでなく、日本人がアメリカで何を考え、思い、行動して活動しているかをアメリカ人にも知ってもらうために、以前あった英語版『THE JAPAN VOICE』をまた復活させたい」と答えたら、学生から「週刊NY生活は日本語の新聞だから、日本語を読む人しか読まないので、英語版より、日本語を勉強している外国人に読み易いページを作ってもらえたら嬉しい」と言われました。なんだか目から鱗が落ちたような気分になりハッとしました。日本に関心のないアメリカ人に日本のことを知ってもらうことも大切ですが、それは馬を川に引っ張って行って馬に水を飲ませること同じくらい多分難しいので、それより、確かに、日本語に関心の高い、日本語を勉強しているアメリカ人の学生や社会人が読める平易な日本語で書かれた記事のページがあってもいいのかな、と思いました。本紙には「SUTUDENT LIFE」とか「NY生活ウーマン」といったページがあるのだから、そういう人たち向けに例えば「週刊にほんご生活」なんていう簡単で、漢字にふり仮名がふってあるようなページが、月に1度でもあったら読まれるかなあ、などと思ったりして。まあ、スポンサー次第ですね。なんだか学生たちから、私も大きなヒントをもらったような1日でした。同大学訪問の記事は今週号STUDENT LIFE面14面に小さな記事ですが掲載しています。なんだか、もう少し、新聞で何か新しいことができるような、そんな気がして、まるで暗闇から皆既日食のダイヤモンドリングの眩しい輝きを一瞬見たような気分でした。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)