編集後記 2月5日号

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。海外在住邦人の在外投票は不便すぎるとしてネット投票の導入を求めるオンライン署名運動が行われ1月31日、集まった署名2万6027人筆が林芳正外務大臣に手渡されました。署名運動は昨年10月の衆院選がきっかけで、ツイッターなどで知り合ったニューヨーク在住の子田雅子さん、イタリア在住の田上明日香さん、ドイツ在住のショイマン由美子さんの3人で開始。署名サイトChange.orgを使い同年11月4日よりオンライン署名「在外ネット投票の早期先行導入を求めます!」を実施、3か月あまりで2万6000筆が集まりました。ショイマンさんは「海外有権者およそ100万人のうち選挙人証を持っている人は約10万人で、投票は昨年10月の衆院選で2万人ほどとなっているのが現状で投票率は2%ほどでしかない。これを打開する方法がネット投票です」と訴えました。林大臣からは「在外選挙は平成10年に創設されてこれまで15回行われてきた。時代が変化しており見直しが必要。所管は総務省だが皆様のご要望を踏まえて改善していきたい。デジタル庁で現在いろんな観点で検討してもらっている。2万人投票の現状を一桁増やしたい」と応えました。海外有権者ネットワークNY共同代表・竹永浩之さんは「30年近く前に私たちがやった在外投票制度の実現を目指す署名運動では1万1000人筆の署名を集めるのに1年半かかった。今回の在外ネット投票の署名運動ではたった3か月で2万6000人を超える署名が集まった。時代の変化を感じる」と驚く。元在外投票推進議連会長の藤田幸久さんは「在外ネット投票署名の林芳正外務大臣への提出は歴史的快挙」と称賛、「面識のない3人の共通点は、外からだから見える日本の問題」という。海外から見る日本人の視点は、きっと日本の将来にも大きな刺激となり、役立つものと期待したいですね。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)