若手社員が交流

日系3団体が共催

134人参加で大盛況

 ニューヨーク日本商工会議所、日本クラブ、ニューヨーク日系人会(JAA)の日系3団体が合同で4月18日、初の「若手社員のための交流会」を日本クラブで開催し、日本企業に勤める若手駐在員を中心に約134人が参加した。 

 このイベントは、異業種他社の同世代の人との交流の場を設けることによって、各分野の人材が、それぞれの業務の中で培った知識やノウハウ、スキルや経験を共有し、仕事で抱えている問題への解決の糸口や、キャリアの一層の成長に役立てることを目標とした、ヤングプロフェッショナルのための交流会。

 まず初めにパネルディスカッションが行われた。ピアニストの角野隼斗(すみの・はやと)さんと日本テレビ記者の松岡志保さんにモデレーター司会進行役の遠藤祐希さんが質問した。現在国連担当記者を勤める松岡さんは2014年から日本テレビニューヨーク支局報道プロデューサー。ロシアがウクライナ侵攻を開始した際には1年間で3回ウクライナ国境に赴き現地取材した時の激務の様子を語った一方、副業としてモデルとしても活躍していること、オフブロードウエーミュージカルに2回出演するなど仕事とプライベート面を両立していることも披露し、本人は「仕事が忙しいほど、積極的に遊ばないとバランスが取れない。自分の思った生き方をして欲しい」とアドバイスした。

 角野さんは、2018年に東京大学大学院在学中にPINAピアノコンクールにグランプリ受賞者として音楽キャリアをスタートさせた異色のキャリアの持ち主。「音楽は感情的な表現と思われがちだが、作曲には数学的な経験も役立っている」などと話し、パネルディスカッションの後に、サプライズで演奏を披露して大喝采を受けた。

 このあと、「お互いの視点や経験を共有したい」「経営者やさまざまな業界の人たちと繋がりたい」「人脈を広げ、情報交換や意見交換を行いたい」「ビジネスコラボレーションの機会につなげたい」そんなさまざまな思いを抱いて集まった参加者たちは、日本クラブが用意した料理を楽しみながら大いに歓談し、盛況となった。参加者からは「なかなか他社の同年代の人と知り合うチャンスがなかったのでよかった」「いつもメールとZOOMで連絡していた取引先の担当者と今日初めて対面した」などリアルでの交流の大切さを実感したようだった。