在外はネット投票、国内は郵便投票が安全弁

 5月16日「在外投票を推進する議員連盟」総会が開催され、新体制で逢沢一郎会長、岩屋毅副会長、青柳仁士副会長、西村智奈美事務局長などが出席しました。私は数年前に会長を務めていました。

 海外有権者ネットワークNYの竹永浩之さん(ZOOM)、海外有権者ネットワーク日本の若尾龍彦さん、総務省森源二選挙部長、外務省長尾成敏領事局政策課長からヒアリングを行いました。

 若尾さんは、1993年の「海外在住者投票制度の実現をめざす会」の設立以来の、村山首相への陳情、1998年の比例区の郵便投票の実現、最高裁での違憲訴訟の全面勝訴、2005年の小選挙区・比例区・郵便投票+在外公館投票の実現などを報告しました。              

 竹永さんは「在外投票困難問題 投票したくても投票できない海外有権者たち」という題で報告しました。一、遠すぎる在外公館 片道数時間/飛行機や船、宿泊も/在外公館未設置42カ国 二、短すぎる投票期間 平均の在外公館投票期間4・17日 三、間に合わない郵便投票 不安定な各国の郵便制度/郵便サービス低下/選管のミス、が骨子です。

 特に郵便投票が、日本国内での配達日削減、不確実で長時間を要する各国の郵便制度などで5割前後が無効となり、在外公館投票に代わる安全弁として機能していない実態が示されました。つまり、在外公館増設や投票期間延長が不可能な中、ますます在外投票ができないのが現状です。

 岩屋毅副会長がこの点を指摘し、在外郵便投票は無理なので、ネット投票の安全性を高めるべきと指摘しました。

 日本国内の場合は、投票所に行けない場合は郵便投票が機能します。郵便制度が信頼でき、投票可能日数も在外よりはるかに長いからです。つまり、郵便投票が安全弁として機能するのです。

 与党の中には「在外ではネット投票しか安全弁が無いことは理解できても、それを導入すると将来必ず国内でもネット投票の導入につながるので反対」との強い意見があるようです。

 「在外はネット投票、国内は郵便投票が安全弁」との視点を訴えることも重要です。

 超党派の議員連盟でこうした議論をボトムアップで積み上げる一方で、国会の政治倫理公職選挙法特別委員会で意見を出してもらい、そこから合意を探ることも一案との提案も出されました。議員連盟の今後の活躍に期待しましょう!

 ふじた・ゆきひさ=慶大卒。世界的な道徳平和活動MRAや難民を助ける会で活動した初の国際NGO出身政治家。衆議院・参議院議員各二期。財務副大臣、民主党国際局長、民進党ネクスト外務大臣、横浜国立大講師等歴任。アメリカ元捕虜(POW)の訪日事業を主導。現在国際IC(旧MRA)日本協会会長。岐阜女子大特別客員教授。