日米バイリンガルのジャーナリスト

ヴァイス・ワールド・ニュース日本担当

モンゴメリー花子さん

 米国に本拠地を置き世界30か国以上に支部を持つデジタル・メディアのヴァイス。モンゴメリー花子さんはそのヴァイス・ワールド・ニュースの日本担当として東京に住んで活躍している。

 働き始めたのは2021年の1月。日本担当はモンゴメリーさん一人で、香港にいる編集者と打ち合わせを毎朝行い、何を記事にするか決める。動画は別にチームがあり、その人たちと制作する。取り上げるのはおもに日本の社会問題で男女格差やLGBTQ、環境問題など。最近では原発の処理水海洋放出問題や「寿司テロ事件」なども取り上げた。記事を書くことが多いが、動画では取材はもちろんレポーターも担う。記事や動画は英語だが、ネタ(題材)探しや取材には日本語が不可欠だ。

 モンゴメリーさんは日米バイリンガル。米国人の父親と日本人の母親との間に1998年、ロンドンで生まれた。2歳の時にニューヨークのクイーンズへ移住。地元の公立校に通う傍ら、毎週土曜日はニューヨーク補習授業校LI校に幼児部から高2で卒業するまで通った。

 大学はビンガムトン大学で、アジアとアジア系米国人研究を専攻した。3年生の時、もっと日本のことや日本語を学びたいと上智大学国際教養学部に1年間留学した。「補習校で漢字をしっかりは勉強してなかったので最初の頃は大変でした」と笑う。

 日本の社会問題を扱う授業でビデオを制作することになり、日本の風俗業についての1時間ほどのドキュメンタリーをイタリアとイギリスからの女性留学生2人と組んで制作した。これがモンゴメリーさんのその後を方向付けることになる。「女3人で危ないところに行ったり、すごく楽しくて(笑)。こういうのがいいなと思いました」

 留学中にはジャパンタイムズで半年ほどインターンをして記事執筆と動画制作も経験。米国に戻ってからはテレビジャパンで3か月ほどインターンをし、その後フルタイムに。大学は2020年5月に卒業した。「テレビジャパンは楽しかったです。チームの一員として活躍してもらう感じでネタを考えたり、原稿を書いたり、レポーターもしました。皆さんすごく親切でいろいろ教えてもらいました。テレビで働きたいという現在の私の気持ちも、この時によくしてもらったことが大きいですね」と語る。

 その後、ヴァイスに。「テレビジャパンはおもに日本語の仕事だったので、英語での仕事にも接したいと思い、次のステップかなと」。日英両語で仕事のできるレポーターというのはなかなかいなく日本担当に採用された。「ものすごいプレッシャーとストレスで苦労しましたが、おかげで大きく伸びたと思います」と振り返る。動画のレポーターとしてもっと活躍したいそうで、次はテレビの仕事をメインにしたいと思っている。(取材・文/武末幸繁)