コロナ禍での日米往復は待った無し

出発前にこれだけは知っておきたい
国際便搭乗時の注意事項

 新型コロナウイルス収束のメドが依然として立たない中でも、公私さまざまな理由で日米間を行き来しなくてはならない人たちがいる。これから帰国入試シーズンを迎える受験生、日程を延期した転勤や留学、家族の緊急事態などで待ったなしの人たちだ。パンデミックによる移動制限が始まって半年以上になる現在、日本に帰国する場合、また日本から来米する知人、家族を出迎える場合の空港での様子、準備、注意点について、日系旅行代理店のIACEトラベルのニューヨーク本社に解説してもらった。

JFK国際空港現在の様子紹介
IACEトラベルが動画制作

 IACEトラベルでは、JFK国際空港へ向かう交通手段、出発搭乗手続きカウンター、出発ロビー、売店、フードコーナー、到着ロビー、空港からの交通手段などを動画にまとめた。日本語の字幕があり、初めての人でも分かりやすいよう解説していてこれから同空港へ行く人には役立ちそうだ。同動画は9月28日に撮影され、10月23日にYOUTUBE(https://www.youtube.com/watch?v=8HAX1dSTSxY&t=8s&ab_channel=IACETRAVEL)で公開している。

《チケット手配時》

日本到着後の14日間は不要不急の外出避ける

 日本のパスポート保持者(日本人)は、現在日本に行き来が可能だ。また、以前に日本の国籍を持っていて、現在米国のパスポート所持者は、特別な事情とみなされる場合にテンポラリーVISA(一時的な査証)が発給される。詳細は外務省在外公館に問い合わせを。現在、日本に到着後、水際対策措置が実施されているため、帰国日翌日から起算して14日間は自宅や自分で確保した宿泊施設などで不要不急の外出を避け、待機することが要請されるとともに、保健所などによる健康確認の対象となる。公共交通機関は使用はできない。日本到着後、そのまま飛行機で乗り継いで他県まで飛んでいくこともできない。到着後のハイヤー手配(タクシー不可)やご家族やご友人の方のお迎え、ホテルやご自宅など待機用の宿泊場所の確保をしてから帰国するよう政府より求められている。

《アメリカ出発時》

常備薬は機内に持ち込み 日本到着後には抗原検査

 空港には2時間半ほど前を目安に到着を。確認事項でいつもよりチェックインに時間がかかっている。また、機内持ち込みに常備薬などよく使う必要なものは入れておくことを勧める。日本到着後も抗原検査で拘束され、預けた荷物は暫く受け取れないためだ。マスク必須。ハンドサニタイザーは100ミリリットル以内の小さいもの。出発前に検疫所からのWEB質問票を日本到着までに入力。https://arqs-qa.followup.mhlw.go.jp/#/ 機内でも同じく質問票配られ記入が可能。日本到着後は抗原検査が全搭乗者対象となる。検査に必要な唾液量を出すのに成人男性でも4、5回に分けて容器に唾液を出さないとならないようだ。小さな子供で唾液を出すのが難しい場合は、鼻から綿棒のようなものを入れられる検査に代わる。検査結果で陰性が出れば入国でき、荷物を取って到着ロビーに出るまでは平均1時間から3時間かかる人が多いため、出迎えの人がいる場合はその旨ご案内しておくこと。

 自主隔離用にホテルを取る場合は、15平米でも家具の配置によりスーツケース1個を完全に広げられないような部屋も多いので、14日間の待機場所として考える場合は、18平米以上の少し広めのお部屋、近くにコンビニがあるような場所を勧める。到着時ホテルに1泊して翌日、レンタカーや知人の迎えでご自宅まで行く人もいる。

《日本出発時》

NY州は国外からの旅行者に14日間自主待機を要請

 米疾病対策センター(CDC)より、国外からの旅行者に対して自主待機の要請の明記はなくなり、その代わり州の規定に沿うようにとなっている。ニューヨークJFK着の国際便で入国する場合は、14日間の自主待機の要請、ヘルスフォームの記入が義務付けされている。https://coronavirus.health.ny.gov/covid-19-travel-advisory

WEBで搭乗前に申告。ANAは機内でもフォームの配布もあり。到着後、州職員も立っており記入するよう促される。また、現在入国時の検疫チェックが厳しくなっているようなので、日本から既製品のレトルト、カップラーメン、お菓子などを持ち込む人は要注意。JFK空港では、飛行機利用者以外ターミナルに立ち入りできなくなっている。出迎えの人はターミナルの外で待機することになるので要注意。

(IACEトラベル 北東部コーポレート課長 藤井麻美)