日本の骨董品が米国で新たな命

 ALLU(ブロードウエー568番地4階)では、「日本の古美術と写真展」を24日(土)まで開催している。日本の伝統工芸品やデザイン、生活用品は、日本の日常生活の一瞬を切り取った美しい記念品として米国で今新たな命を蘇らせようとしている。骨董品に対する価値観は時代とともに変化していることから今回は、3人のアーティストとコラボレーション展となる。マリロウ・ダウベ、プリア・キショア、カラ・ピアザの3人のアーティストが、骨董品本来の美しさに光を当てている。これらのアーティストは、これらのオブジェの新しい展示方法や使用方法を生み出し、新たな価値観を提示している。ALLUは、日用品のライフサイクルを考え、「ネオ・アップサイクル」を「ALLUアンティークスプロジェクト」として提案している。同時に写真家・井田貴子の同テーマに沿った写真展も開催されている。

 企画したバリューエンス・インターナショナルUSAリミテッドの堀真彰社長=写真左=は「日本で生まれた伝統工芸の作品が、アメリカ人によって生活の中で使われることによってまた新しい命が生まれ、商品が生きる道を探ることができれば嬉しい」と話す。使い方は自由に新しいスタイルを展示作家が提案している。買い物袋を下げた来場者は「日本好きの娘の結婚祝いにお椀を買った」と嬉しそうにエレベーターに乗って行った。同展のアート部門のディレクターは近藤奈津子さん(ALLUスタジオ)がキュレーションを務めている。月・火休館。正午から午後5時まで。