ファッションショーの舞台裏支える日本人美容師たち

MEN’S COLUMN

 華やかなファッションショーの舞台裏で活躍する美容師たち—。ニューヨーク・ファッション・ウィーク(NYFW)で働く日本人美容師たちがいる。ミッドタウンの美容室「モモタロー」は、情熱と才能に恵まれた若き美容師に、ステップアップのチャンスを掴むための「道場」を提供して今年で10年になる。
 毎年のようにNYFWで活躍してきた、東京青山のサロン「マックスブロンド」を経営する波多晋さん(50)は、若き日からの夢だったニューヨークアカデミー(NYA)をこのほど設立、今回初めて26人の熟練美容師を引率してニューヨークに滞在した。
 6日間のトレーニングでは、「モモタロー」の上田和則さんが講師として日本語でニューヨークの美容技術などを指導、体験見学ではウォーレン・トリコミのサロンやプラザホテルなど約8か所を回った。
 波多さんは、「今年はパリコレに招かれたので、ニューヨークのショーを逃した」と話すが、誰もがうらやむパリコレを「次の山に挑戦」として新たな目標とする。日本の美容技術の優れる点について質問すると、「繊細さ、丁寧さ、モデルに対する気配り」とし、「ショーでは、個々の顏は違うので、いかにモデルを輝かせるかがポイント」と話していた。(ワインスタイン今井絹江、写真も)