僕はアイスホッケー中心の人生だけど、それと同じくらい大切な宝物を海外で見つけた

NCAA アイスホッケー選手

榛澤力さん(21)

 榛澤は西武鉄道などでプレーした元日本リーガーの父親の淳さんに影響を受け、帯広近郊の清水町御影小1年の時に地元少年団で競技を始めた。清水高2年時の夏に悩んだ末に休学し、スウェーデンへ。18歳以下のトップリーグ「U18エリート」のファールンに入団し、第1セットのFWとして活躍した。

 現在21歳。米国の大学に来てから今シーズンのチームの成績はリーグ2位で14勝8敗。個人では1ゴール、3アシスト。フォワードで得点を取りに行くポジションなので自己評価を聞くと「100点満点中50点くらいです」という答えが返ってきた。2022〜2023年のシーズンは自分のベストを尽くしてプレーしてきた。来季10月からのシーズンに向けて大学の学期が終わる5月中旬から一時帰国し、日本に帰った時にレベルアップして8月下旬から9月上旬に再び米国に戻ってくる予定だ。

 アイスホッケー選手としての長所と短所を聞くと「長所はスピード、俊敏さが一番の強み。サイズ(身長168センチ、72キロ)は周りの選手と比べると小さい方なので、抑えつけられたりバトルで負けたりするフィジカルの差を俊敏さでカバーして戦えている」と話す。

 高校を中退してまで海外に出てよかったと思うかという質問には「よかったと思いますね。悪かったとそう感じたことはなくて、日本を出てからアイスホッケー選手としてレベルアップできているのはもちろんですけど、人間性というか、言葉の壁や文化の違いを感じたりとかして、日本にいたら当たり前で感じなかったこととかが、いろんな人間的な部分でいろんなことを知れて、勉強できていて、アイスホッケーが中心の人生ですけど、本当に、アイスホッケーがなくなったとしても一生の自分の宝物になる生活ができているなと感じています」と語った。

 3月中旬までのプレーオフ期間中も榛澤さんが出る試合が何度かありそうだという。1週間くらい前からの練習メンバー構成で試合に出るか外れるかは大体わかるそうだ。最後に本紙読者にメッセージをお願いすると「僕は大学でホッケーをやっていて、ここでプロを目指してホッケーをやっているので、もし機会があったらぜひ応援に来てくれると頑張れます」と笑顔を見せて話してくれた。

 試合のスケジュールなど問い合わせはリードオフ・スポーツ社の白井さん(info@leadoffsports.nyc)まで。