5月13日から20日間、日本を訪問した際に読んだ5月25日の産経新聞に掲載された「ベトナム戦争中、韓国軍による住民虐殺が50年後も隠蔽されている」という一面にわたる記事を読んで唖然とした。アメリカ中で「ホロコーストに匹敵する日本軍の韓国女性に対する暴虐事件」と、慰安婦像を公共の場に建てろと言い回っている韓国系団体が、自国の軍隊が行ったことについては、完全に頬かむりを続けているのである。そして、慰安婦像の碑文に書かれていることが、作為に満ちていて本当に卑劣だと思う。
「日本帝国陸軍に奴隷にされた慰安婦は推定数10万人の、20世紀最大の人身売買の一つです。慰安婦はアジア太平洋の少なくとも13か国の出身で、主に韓国人です。ほとんど第2次大戦中に殺されました。拉致されたのは平均16才の少女たちです」
嘘もここまで平然と書ければ、「真実」と思われてしまう。
「韓国挺身隊問題対策協議会」は、戦後45年も経った1990年代の初めに、「慰安婦問題」解決のために立ち上げられた韓国の民間団体である。ソウルの日本大使館前で毎週行っている「水曜デモ」が1000回を超えた記念に、「慰安婦像」を日本大使館の前に設置した。そして、彼らは日本政府の謝罪や反省や補償が十分でないとの考えから、元慰安婦に対しての日本政府からの償い金や、村山総理からの「お詫びの手紙」の受け取りを拒否させたりした。7月13日の韓国紙「ハンギョレ」新聞によれば、挺対協は被害者の意思を無視したまま日本に対する露骨な嫌がらせをしているのが、問題の解決の妨げになっているとのことである。
日本が「アジア女性基金」を設立して慰安婦問題の解決にむけて努力した1995年、韓国政府は「これまでの被害者の要求がある程度反映された誠意ある措置である」と述べていた。しかし、挺対協の横やりを受けて徐々に態度を曖昧にしていき、韓国政府も最後には「被害者に対して納得する措置を日本政府はとってほしい」と評価を一変させてしまった。韓国政財界に多くの人脈を持ち、国民の支持を得ている挺対協の主張に、政府もマスコミも従うほかなく、妨害工作が幅を利かせている。挺対協は歴史的事実をまったく無視して、一方的に日本を卑しめ、金を取り続けようとする団体と言われても仕方がないような態度をとり続けている。
尹美香(ユン・ミヒン)挺対協代表は1964年10月23日、慶州南道南海郡に生まれた。韓神大学卒業後、梨花女子大学大学院キリスト教学科修了、同大学の社会福祉大学院で修士号を取得。1992年に韓国挺身隊問題対策協議会の発足当時に幹事として参加。ソウルの日本大使館前で毎週行われる水曜デモに参加している。2012年に渡米して、国連人権理事会に日本軍慰安婦問題を取り上げることを要求する要請書を手渡している。1993年に夫と義妹が北朝鮮のスパイとして摘発されている。韓国治安当局は、尹代表の近親者が北朝鮮のスパイであることと、挺対協との活動との関連に注目し、動静を注視しているとのことである。この尹代表の経歴や挺対協の活動が正しい歴史的事実に基づいて行われているとは思えない。尹氏のような反日政治家、反日マスコミによって、「慰安婦問題」は捏造され語り続けられ、日本政府は金をとり続けられるであろう。
韓国政府や反日勢力の有識者たちが歴史的事実に目をつぶっている限り、この問題は日本叩きの道具としてとりつづけられるであろう。「慰安婦問題」は一部の反日政治家、反日マスコミ、挺対協等によって、ますます煽られて、正しい日韓関係の構築に大きな妨害となっていることを非常に残念に思っている。
追記:私の9人の孫のうちの2人は、韓国と日本の孤児院から長女夫婦がもらった韓国人である。二人ともアメリカの大学を卒業し、それぞれ良き伴侶を見つけて結婚 し、2児と3児に恵まれて幸せに暮らしている。私たち夫婦も、この子供たちを分け隔てなく可愛がった。夏休みに泊りがけで訪ねてくるのが楽しみだっ た。毎年一家の写真を貼ったクリスマス・カードを送ってくる。彼らのためにも、日韓にこのように歴史を曲げて波風をたてるようなことが起こるのを、本当に口惜しくも残念に思っている。

ワイルス 蓉子
「ポトマック通信」
編集・発行者