日本は人種差別の国? いいえ、人種差別撤廃のパイオニアです

8月16、17日とスイスのジュネーブに行ってきました。国連で行われる人種差別撤廃委員会の会議にNGOとして参加するためです。この委員会は人種差別撤廃条約を批准している国の人権状況を定期的に審査します。審査会では委員、政府代表団、NGOが参加し意見を出します。会が終わると委員会は最終見解書という報告書を発表し、日本政府に様々な勧告を出します。
私がこの度の委員会に参加したのは、前回2014年8月に行われた委員会で、慰安婦問題について委員会が次のような勧告を出したからです。
委員会は、締約国に直ちに以下の行動を取ることを要請する:
(a)日本軍による慰安婦の権利侵害に関する調査を終わらせること。そして,人権侵害の責任者を裁判にかけること。
(b)慰安婦問題に関する包括的,公正及び永続的な解決を追求すること。これには,全ての生存している慰安婦あるいはその家族への誠実な謝罪表明及び適切な補償の提供を含む。
(c)いかなる名誉毀損の試みあるいはそのような事象の否定を非難すること。
何故このような勧告が出されたのでしょうか。委員会はNGOからの意見を尊重します。委員会が慰安婦について知っている情報は「日本軍慰安婦は性奴隷」と主張する一部のNGOの意見と、一方的で裏付けの取られていない主張が記載されている国連特別報告者の報告書だからです。
そこで、ジュネーブに行って委員会に参加し、委員とNGOとの会合で私はこう発言しました。
慰安婦は「性奴隷」という神話は、その虚偽が完全に暴かれているにも関わらず、日本と日本人を攻撃する武器として使われ続けています。
この作り話は故意に日本の印象を悪くし、日本に対する犯罪を正当化するものです。この捏造の人権問題によって日系人、特に米国、カナダ、豪州、欧州に住む人たちが差別に直面し、肩身の狭い思いをしています。
この悪意に満ちた政治宣伝が学校にも浸透し、子供たちがいじめに合っています。これ以上傷つき惨めな思いをしないように子供たちを守りたい。そういう思いで、私は日本人の母親たちとこの冊子「慰安婦ってなに? 基本的な事実」を作成しました。
マックドゥーガル副議長、貴方は1998年の報告書「現代的形態の奴隷制」で、日本政府と日本軍の「強姦所」の運営には法的責任があるとして日本を繰り返し非難しました。しかし、そのような非難の根拠は、最低限の法的基準も満たしていません。正義は、事実を偏見なく審理することが必要です。副議長と委員の皆様にはこの冊子に書いてある事実を見ていただけますようお願い申し上げます。
また日本政府は、女性の人権問題を装ったこのような悪意あるプロパガンダ宣伝から日本人の子供と女性を守るべきであり、私たちは日本政府にその責任を求めます。
もう一つ、私と仲間が訴えたことがありました。日本が世界で初めて国際社会で人種差別撤廃を訴えた国であったことです。
1919年2月13日、ヴェルサイユで開催されたパリ講和会議の国際連盟規約を創案する委員会が開かれました。そこで、日本政府は「人種平等と人種差別撤廃を規約に明確に盛り込むべき」と主張しました。ほとんどの有色人種の国が独立していなかった時代、世界で初めてです。この日本の提案は投票にかけられ、「11対5」という圧倒的多数の支持を得ました。ところが議長を務めていた米国のウッドロー・ウィルソン大統領は全会一致でなくてはならないと主張し、結局日本の提案は却下されてしまいました。
それから50年後の1969年に国連で国際人種差別撤廃条約が発効しました。そして今は様々な人種の国々が国連でお互いの人権状況を審査しています。これは100年前には考えられなかったことです。
さて、日本は人種差別がひどい国なのでしょうか。他の国と比べてどうでしょうか。日本の外に住んでいる読者の皆さんはどうお考えになるでしょうか
私は決してそうとは思いません。私は日本は人種差別撤廃のパイオニアとしてこれまで100年と同様に、これからも国際社会で貢献していくものと信じます。

なでしこアクション
代表 山本優美子