「鮨 青木」が開業一周年

フォートリーで「本物」の日本料理を

 アメリカで日本食が人気となって久しいが、NJ州にも数多くの日本食レストランが開店している。ただ、「日本食」の定義は広く、日本人ではない経営者や職人が日本食とは名ばかりの料理を出すレストランもあり、「本格的な日本料理を食べたいならNY市に行かないと。」というイメージがあるのも事実だ。

 そんなイメージを完全に覆したのが、昨年4月にフォートリーにオープンした「鮨 青木」。店主の青木真志さんは、マンハッタンの有名な寿司店数店で料理長を歴任しており、その腕は折り紙付き。ほとんどが日本から直送の食材を使用した「本物」の味を提供している。

 青木さんのこだわりは、店の造りや場所、営業スタイルにも表れている。

 まず、住所はフォートリーのメインストリートになっているが、実際はメインストリートの裏手にある駐車場エリアに面しており、看板も小さく、いわゆる「隠れ家的名店」の雰囲気だ。青木さんが地元のフォートリーで自身の店を開店するにあたり、こじんまりとしていて、入り口が通りに面していない物件を探していたそうだが、まさにイメージ通りの店である。周辺は夜になると静かな環境ではあるものの、格子越しに覗く店内は温かい雰囲気だ。

 その店内は、カウンター10席のみ。メニューは青木さんがその日にある最高の食材を使用した、135ドル、150ドル、200ドルの「おまかせ」コースのみ(200ドルコースは1週間以上前に予約が必要)。営業時間は、午後5時30分から午後7時45分までと、午後8時15分から午後10時30分までの2交代制で、完全予約制になっている。(月曜と隔週日曜は定休日)この営業スタイルからも、青木さんが一人一人の顧客と真剣に向き合いたいという姿勢が伺える。

 「お客様がまるで親しい友人宅に招かれた時のような気分でくつろげるお店にしたい」と青木さんが語るように、来店した客はストレスを一切感じず和やかな表情でもてなしを受け、味覚と共に視覚からも訴える本格派のコース料理を堪能している。開店からちょうど一周年を迎えた同店は既に「予約が取りづらい人気店」になっているが、「大切な人と気兼ねなく、安心して美味しい料理を楽しめるお店」がNJにできたのは嬉しいことだ。尚、同店は酒類を販売しないBYOB形式なので、好きなお酒を事前に購入して持ち込むことを忘れずに。


Sushi Aoki

215 Main Street Suite 104, 

Fort Lee, NJ

予約は電話受付のみ:

201-663-5756

www.sushiaokiusa.com